経済産業省・資源エネルギー庁は、FIP発電所の再エネ出力制御の順番を引き下げる案を示しました。、FITからFIPへの移行を促すための措置として、早ければ2026年度にも実施する考えです。
再エネ出力制御の順番を「FIT→FIP」へ

資源エネルギー庁は、2024年8月の再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会で、フィード・イン・プレミアム(FIP)の促進に向けて、再エネ出力制御の順番をFIT→FIPに変更する案を示しました。
現在、出力制御の順番を決める優先給電ルールは、大きく分けて、①火力など、②他地域への送電、③バイオマス、④太陽光・風力、⑤水力・原子力・地熱などとなっています。今回の案では、上記の③バイオマス、④太陽光・風力のそれぞれで「FIT→FIP」の順番にするとしています。
FIP発電所の順番を引き下げることで、主に、FIT発電所を優先して出力制御が実施されることになります。委員会は、早ければ2026年度にもこの措置を開始し、FIPへ移行する発電所がFIT・FIP発電所全体の25%を占めるまで継続するとしています。
九州から全国に広がる「FIP転」
太陽光発電所で出力制御が実施されると、売電ができなくなります。そのため、出力抑制は売電収入が減少する主な原因の1つです。前述のルール変更が行われると、FIT適用中の発電所をFIPへ移行する発電事業者が増えるでしょう。
九州の再エネ出力制御の比率は、2024年度で約6%と、全国第一位となる見通しです。このことから、九州では発電所をFITからFIPへ移行する、いわゆる「FIP転」の事例が増加しています。
FIP転にあたって、蓄電池を併設することで売電のタイミングをコントロールして、さらに売電収入を高めようとする取り組みも行われています。蓄電池を設置するにはコストがかかりますが、充放電の制御によって、電気の卸価格が安いときに充電し、高い時に放電する運用が可能になります。こうした工夫によって蓄電池の投資コストを回収し、さらなる収入を得られるような工夫を行う事業者が現れています。
今後は、中国電力エリアや東北電力エリアでも出力制御が増加するとみられており、FIP転や蓄電池の併設に取り組む事業者がさらに増えると予想されます。